◆大船渡在住吉田千寿子さんの話っこの会
私のやっています災害復興交流団体・鎌倉とどけ隊やかさぼねっとでつながっている、さんさんの会さんの関係で、陸前高田広田で被災され、お寺で100日避難所生活をされ、今大船渡の仮設住宅に住んでいらっしゃる吉田千寿子さんが来鎌されました。
吉田さんとお嬢さん、いとこの方と、さんさんの会・金野さんの4人でいらしゃいました。
吉田さんは全盲で大腸がん患っていらっしゃいます。
北鎌倉侘助さんの菅村さん(住田町出身)のお母様が経営されていた美容院の一番弟子だったそうで、5月11~13日に鎌倉市余暇くつろぎ事業を通じて鎌倉へいらっしゃいました。
・11日15時松尾市長表敬訪問
大船渡の市花椿の苗を市長へお土産
・12日午前11時30分麻心でランチ
・ランチの後、長嶋が観光案内
高徳院大仏、鶴岡八幡宮など散策
・午後6時侘助 お話会
ホテルニュー鎌倉に宿泊
・13日 お昼過ぎお帰り
左の男性がさんさんの会・金野さん。
被災地の方で一番多く会っている人の一人です。
鎌倉にも私が知っているだけで、もう3回来られています。
私は叔母がもう40年近く全盲。
小さい頃から盲導犬を連れたりしてよく一緒に行動していましたので、全盲の方と一緒に行動する事はそれなりに慣れてはいます。
吉田さんはがんで闘病生活中なので、八幡宮の階段はとても上れないと思っていましたが、力強く「大丈夫です」と言われて、普通の人と変わらぬペースで一気に上られました。
上りきったあと「あ~私なんで今日はこんなに力が沸いて出てくるんだろう。普段だったらこんな事ないのに」と言われたのがとても印象的でした。
夜は侘助さんで、全盲の方が津波からどうやって逃げたのか、避難所でどういう生活をされていたか、などのお話をしてもらいました。
津波から生き残った方は皆さん奇跡のストーリーがありますが、吉田さんのお話は、全盲の障害者の方だけに特に大変為になりました。
最初は「家族に迷惑かけなくて済むようになるからこのまま死んでもいい」と思われたそうですが、そこから奇跡のストーリーが始まります。
お話しの最後に「障害者だからこそ生き延びないといけない」と繰り返し言われていました。
また、避難所生活は前から比べると不便な生活だけど、別になんて事はなく暮らしてゆけるものです。
と言われていました。
大変貴重なお話でしたので、もっと多くの人に聞いてもらえたらよかったな~と思いました。
あと来られた4人の方々が皆さん口をそろえていわれていましたし、過去にお会いした方々は皆さんほぼ同じ事を言われます。おおむね下記の内容です。
・とにかく高いところに逃げるしかない。
・パニックになるので考えている余裕などない。
・色々避難用品用意しても何の役にもたたない。
→どうしてもと言う人は、家の中ではなく車のトランクへ入れるといい。
・命からがら必死に逃げるには、手に持てる程度のもの意外は無理。
→写真、身分証明、キーホルダーにつけられるような小さいライト
・家族、知人、近所の人を助けに戻った人が亡くなっている。
・津波はあっという間にやってくる。
・3日すれば助けが来るからその間頑張れ。
・人を頼りにしていたら助からない。
今回、旅費不足との事でしたので、鎌倉とどけ隊にいただいた寄付の中から2万円を使わせていただきました。
そして侘助にきていただいた方々からもカンパを沢山いただきました。
ご寄付いただいた皆様、どうもありがとうございました。
吉田さんは「とても楽しかった」と大変喜んでお帰りになりました。
周りの方から、侘助の菅村さんと共に、私の事を「鎌倉に二人の息子ができたね」と言っていただき、とてもうれしく思います。
東日本大震災の影響で本当に多くの出会いがある。
行動を起こせば毎回必ず新しいすばらしい出会いが待っている。
震災がなければ会わなかった方々。
『遠くの親類より近くの他人』というが、私には『近くの親類より遠くの他人』である。
震災以降、親戚には誰とも会っていないが、被災地へはもう10回以上行った。
そして居酒屋ふ~ちゃんなどはもう10回近く会っている。
もう遠くの他人ではない。
うれしい事に、東北ににまた一人親戚が増えました。
今度は、大船渡中学校の仮設住宅に必ず会いに伺います。
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