◆日本病について考える
バブル崩壊とリーマンショックが原因か?
かねてから今日本が良くない状況に陥っている原因は何か?と考えていました。勿論震災の影響は大きいですが投票率の下落傾向などから見ても、それだけでは片付かない要因があるのではないか?と考えました。
色々な考察から、政府・行政、政治家、他人・社会への依存度の高さと、他人事意識の強さが問題ではないか?と考えていたところ、日本文化研究家・佐藤弘弥氏の非常に興味深いレポートを見つけましたので、ご本人に了解を得て下に掲載させて頂きました。日本病を治すには少し前の日本にあたりまえにあった、教育と精神を取り戻す事ではないか?と思っております。
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◆日本病の心的傾向
最近何処からともなく言われるようになった日本病というものを考えてみよう。
かつてイギリス病ということが盛んに喧伝されたことがある。周知のようにイギリス病とは、産業革命をいち早く起こしたイギリスという国家が、市民階級が次第に自分たちの権利意識に目覚め、やがては世界第一位の債権国となり、「ゆりかごから墓場まで」と言われるような世界に並ぶ者のないような福祉大国を建設するに至ったのであったが、ある時から、それが足かせとなり、いつしか国民がその権利にあぐらをかくようにようになり、汗を出して働かなくなって、イギリスという国家そのものが国際競争力を失って、信用を失墜してしまった状態を指す言葉である。
ひとつの例を挙げれば、イギリスの高級車に「ジャガー」というものがあるが「○○年のジャガー」はトラブルが多いと言われたりしたものだ。失業率も高止まりして、ひどい時には、失業手当てが、巷の最低賃金を上回る状態もあったようだ。もちろんこのようにイギリス病は、病とは言っても、身体的な病ではない。それは社会学的あるいは社会心理学的な意味における国民の労働意欲減退症候群とも言うべき心の病的傾向のことであった。
そのイギリス病の一般的な解釈を「広辞苑」の第五版で探したのだが、既に死語となっているのか見あたらない。「現代用語の基礎知識」でも同様であった。つまりは現在の時点で「イギリス病」という国民病はこのイギリス社会から末梢されたと見るべきであろう。
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イギリス病に変わって、世界中で喧伝され始めたのが、日本病という困った症状の心的傾向である。
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◆日本病の特徴は以下のような点…あなたは幾つあてはまる?
第一に、感染意識の欠如…日本病の感染者は、自分が日本病の病に罹っていても、容易にそれと気づかないという傾向が強いこと。
第二に、積極的行動の欠如…日本病の感染者は、全てにおいて受動的な心的傾向を伴うこと。
第三に、顕著な中産階級意識…日本病の感染者は、極端に自分が突出を恐れ、出る杭は打たれるという教訓を心に刻んでいること。
第四に、見ざる・言わざる・聞かざるの思想…日本病感染者は、封建時代の権化とも言うべき、徳川家康の信奉者が多いこと。
第五に、恥の文化の喪失…日本病感染者は、恥という日本文化の根底にある心的傾向を務めて無視するか、完全に忘れ去っていること。
第六に、政治的諦念…日本病感染者は、政治とは世襲的な労働であり、選挙において、自分が誰に投票しようと無意味であると諦念の気持を持っていること
第七に、プチ?脱亜入欧意識…日本病感染者は、依然としてアジア諸国に対する優越意識を持ちながら、アメリカを始めとする欧米先進国に対しては卑屈な劣等意識を引きずっていること。
第八に、ネガティブな傾向…日本病感染者は、日本の欠点ばかりを探して、長所を見ようとしないネガティブな心的傾向を強く持つこと。
第九に、冒険精神の欠如…日本病感染者は、自分がリスクを負って先頭に立つことを極力避ける傾向があること。
第十に、テレビ中毒症…日本病感染者は、目の前で犯罪が起こっても、それがテレビの中か、テレビゲームの中で起こっていると考えてしまう傾向があること。
第十一に、他人事意識…日本病感染者は、他人事意識が強く、たとえ親子友人間にあっても、すべてにおいて他人のことで関与を避ける傾向がある。
第十二に、ブランドへの過剰依存意識…日本病感染者は、物事の本質をブランド化する傾向が強く、かつブランドを神の如く神格化する傾向と、それに時として過剰依存する傾向がある。
以上の特徴から、日本病を、一般的にこのように定義することが出来るのではないだろうか。日本病症候群は、日本人の2000年前後の心の傾向であり、それは国家としての日本が、バブル経済の後処理に結果として失敗したために、経済の低迷が十年にも及び、その不安と自信喪失から来る否定的な心的傾向である。しかもそれは極端な「他人事意識」を伴った鬱病的な傾向である。
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2008年のリーマンショック後更にひどくなったような気がします。
消費税率上げで経済が低迷して更にひどい事になると私は考えています。
*ヘンリー・フォードの言葉:フォード・モーター創設者
現代の悩みは、人が自分のために何かをしてくれるもの、と期待している人間が多すぎることだ。
問題解決のほとんどは、一人ひとりの中に見出されるもの。
あら探しをするよりも改善策を考えなさい。
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