◆東京オリンピック・パラリンピックの開催ができないことをIOCに通告することを求めることに関する意見書の提出について
↑ 7分10秒~提案理由、11分20秒~長嶋討論/2021/6/11(鎌倉市議会)6月臨時会
ただ今議題となりました議会議案第1号の意見書の提出について、
鎌倉かわせみクラブを代表して賛成の立場で討論させて頂きます。
今回の東京オリンピック・パラリンピックは一言で表現すると「混乱と分断の大会」であると言えます。
『オリンピックは参加することに意義がある』と言われるが、その参加主体はアスリートと関係者の他、各国の援する国民が重要な主体となり開催されるものである。競技を「する人」「観る人」「支える人」のステークホルダーの多くの参加がなければ成り立たないものであるとも言える。
しかし、コロナ禍の中、世界各国の「する人」「観る人」「支える人」のそれぞれのステークホルダーが「参加できない状況」になっていると言わざるを得ない。
5月19日現在の報道によると、我が国でまだ内定選手が決まっていない主な競技は
水泳(競泳)、陸上(競歩)、陸上(トラック&フィールド)、アーチェリー、レスリング、サーフィン
などがあり、各国もきちんとした選考会を開催して代表を選考できていない状況がある事は容易に想像出来る話である。
また北朝鮮が不参加を表明しているが、今後不参加を表明する国が出てくる事も想定される事態である。
並びに、6月1日の報道によると、ホストタウンの2割は交流中止で事業は壊滅状態との事。
更に、先程市長から報告がございましたが、本日神奈川県は28日〜30日に予定していた東京オリンピックの聖火リレーについて公道での実施を中止すると発表した。
その他何より驚いたのは、IOCが、感染防止の規則を守らない選手や関係者へ、違反内容に応じ、大会からの除外、制裁金などの措置を取ると言う話しである。
選手らは原則、宿泊先と練習場、競技場の行き来しかできない。IOCや海外メディアの関係者も、海外からの入国・帰国者の待機期間にあたる14日間は、活動計画書を提出し、認められた場所だけ訪問する。
繁華街や観光地に出かけたり、検査を拒否したり、マスクの不着用、他人と距離を十分に取らなかった場合も警告や制裁の対象になるとの事である。
違反を見つければ誰でも、大会組織委員会や各国代表に通報できる。寄せられた情報はIOC幹部を含む調査チームと共有され、選手や関係者が使うスマートフォンの(GPS)の履歴などを基に、事実確認が行われる。
行動規則違反が認定されれば、大会参加に必要な資格認定証の剥奪(はくだつ)や失格、大会からの除外などの処分や、制裁金が科される。政府が改めて14日間の待機を求めたり、国外退去を命じたりすることもある。
こういった強引なやり方で開催する事は「オリンピックの精神」に反する事だと考えるが、
「オリンピックの歴史」と「オリンピックの精神」について、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会ホームページの内容から確認しておきたいと思います。
まず古代オリンピックでありますが、
オリンピックの歴史は、今から約2800年前にさかのぼります。古代ギリシャのオリンピア地方で行われていた「オリンピア祭典競技」です。起源には諸説ありますが、もともとは神々をあがめる体育や芸術の競技祭だったといわれています。しかしその後、数々の戦乱に巻き込まれた古代オリンピックは、393年を最後に幕を閉じてしまいました。
そして近代オリンピックでありますが、
古代オリンピックから1500年後、フランスの教育者であったピエール・ド・クーベルタン男爵の働きかけによって、オリンピックは復活の道を歩み始めます。1894年、彼がパリ国際会議において提唱した「オリンピック復興」は満場一致で可決され、2年後の1896年、ギリシャのアテネで記念すべき第1回オリンピック競技大会が開催されました。大会のシンボルとしてなじみ深い五輪のマークも実は彼が考案したもので、世界五大陸の団結を表しています。
このクーベルタンが唱えたオリンピズム=オリンピックの精神とは「スポーツを通して心身を向上させ、文化・国籍などさまざまな違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」。であります。
この理想は今も変わらず受け継がれ、彼は「近代オリンピックの父」と呼ばれています。
この「オリンピックの精神」にのっとって「する人」「観る人」「支える人」のステークホルダーの多くの参加が出来る状況になってから、大会を開催するべきだと考えます。
以上の理由から意見書提出に賛成するものであります。
以上で討論を終わります。
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